台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
今日のグループ決めは仕込みがなくてよかった。
テキトーに声を掛けあえばいい、お楽しみミッション。
ルール説明の間、誰も彼もが誘う人に狙いを定め始める中、1人低温の爽真を盗み見る。
――混ぜるな危険。
お願いですから、今日だけは私と爽真を一緒にしないでください。
心の中で必死に手を擦り合わせる。
「――じゃ、誰と回る?」
大和の声が合図になって、みんなの視線がそれぞれの意中の人へと散らばる。
まずい!早く動かないと誰と組まされるかわからない!
今の私はメンタル負傷中。
瀕死の大怪我状態。
爽真は無理!
紫苑とも戦う元気はない。
ひよりには悪いけど、今日のところは陸でも捕まえてやり過ごそう。
そう思って、ノールックで隣にいたはずの陸の手をとった。
「ね、一緒に――」
くるっと振り向いて、驚いた。
私が掴んでたのは陸の手じゃない。
大和の手だ。