台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
想定を根底から覆された感覚に、呼吸が止まった気がした。
言葉を失っている私に気づいて、大和はなぜか慌て出した。
「あ、ごめん!話し方が悪かった!
俺は持ってないよ。二期の分は」
……二期の分は?
大和の顔を伺いながら、恐る恐る聞いてみる。
「……一期の分は、持ってたの?」
さぁっと生温かい風が吹き抜けて、微笑む大和の陰影が濃くなった。
「持ってた。
俺は一期の、メインキャストだったから」
向日葵の葉が擦れ合う微かな音がする。
誰かがはしゃぐ声が、黄色と緑の壁越しに聞こえてきた。
「メインキャスト……じゃ、ないと、シナリオは来ないの?」
「……そうかな、と思うよ。
実際、今回の俺には来てない。
念のためスタッフに確認もしたけど、一期の俺と大きく矛盾しない限りは好きにしていいって言わてる」