台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「そんなわけでさ、」
一瞬ぼーっとしてしまったのを、大和の声が引き戻す。
すぐに作り笑顔を取り戻して貼り付けた。
「彩加はシナリオのこと知らないから、黙っといて。
もし彩加と上手くいったら、ちゃんと話すつもりだから」
「うん、それはもちろん♡
瑠奈、口硬いし。任せといて♡」
しっかり立て直した舌ったらずな喋り方に、大和がギョッとして薄く笑う。
「バレた後の裏でもそれやるの?疲れない……?」
「だいじょーぶ♡撮影期間中は、これを通し切るって決めてるから♡」
――それに、素になれる場所は一つで十分だしね。
ガサガサガサッ
奥の曲がり角の向日葵が、大きく揺れて警戒する。
大和と2人で身構えていると、汗だくのカメラマンがカメラを抱えて現れた。