台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「そんなことより!今日配信されたアオバケ!観たっ!?」
キリキリとした顔をしていた爽真が、かなり時間をかけてから渋々溜め息をつく。
「観てない」
「はい予想通り〜」
空気を浮上させるために、テンション高めにツッコみを入れる。
むくれ顔で腕を組む爽真の右耳目掛けて、イヤホンを持つ腕を伸ばした。
「!」
自分の上に影を作る私を見上げて、爽真が面食らった顔をする。
その目いっぱいに私を映して、緊張したみたいに口がへの字になっていた。
その隙にイヤホンを爽真の右耳に差し込んでしまうと、ご機嫌をとるみたいにへら、と笑いかける。
「さ。今回も一緒に観ようね!」
ぽんぽんとイヤホンを差した方のこめかみを叩いて、子供を宥めるみたいにする。
爽真が固まっている間にストンと浮かせた腰を落とすと、スマホを2人の真ん中に掲げた。