台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
何回か男子にモーションかける私が映るけど、大体ボディタッチして「すごーい♡」しか言ってない。
流れるコメント欄も、「でたでた」とか「うわぁ……」とか、辟易して荒れている。
チラ、と隣を窺うと、爽真の横顔はイラつきを必死に堪えている。
映像の中の私が、誰かにボディタッチするたびに目を引き攣らせ。
私に対する冷ややかなコメントが流れるたびに、眉間に皺を寄せ。
自分の右側の腕をおさえる左手の指は、大して柔らかくもなさそうな腕にしっかりめに食い込んでいる。
「爽真くん?ほら、笑って?
一緒に笑おって言ったじゃない。ねっ?」
くいくいと爽真の袖を引いてご機嫌を取る。
これでもかと眉間に皺を寄せた爽真が、私の顔を見て複雑な顔になる。
それから、ちょっとして深い溜め息を漏らした。
「……色んな意味で疲れる、これ」
「だよねっ!
ほら。まだこれ、爽真と約束する前の私だから!
そりゃ荒れちゃうのよ。今日のとこは堪えてこっ」
「そうだけど、そうじゃない……」
爽真が崩れ込むように私の肩に頭を乗せる。
ムスッと見上げてくる拗ね顔が、すごく子供っぽく見えた。