台本通りの恋はしない!
一期ではお互いに矢印向いてなかったはずだけど――
ま、でも顔見知りに安心して発展することもあるか。
「あっゴメンナサイ!」と彩加が引っ込んだところで、男子陣の自己紹介が再開する。
並んだ順に、陸、紫苑の順番。
みんな「恋」とか、「出会い」のワードを混ぜ込んだ一言も付けている。
恋に消極的だと、恋リアではウケが悪いもんね。
この人たちがそこまで考えてるかは知らないけど。
そして最後は――
みんなが愛想笑いしてる中で、唯一クールな無表情を貫く男・瀬名 爽真の番だ。
「……爽真。17歳。高2です」
退屈そうな低い声。
爽真のターンだけ、空気が変わった。
大和ほどではないにしろ、180はありそうな高身長。
飾り気のない黒髪無造作ヘア。
切れ長の目、薄い唇、全体にシャープな顔立ちなのに、
左目にある泣きぼくろが甘いマスクを両立させてる。
深緑のネクタイと、濃紺スラックス。
着崩しは最低限の落ち着いた着こなしが、とてもよく似合っている。
――なんていうか、色っぽい。
本当に同い年かって、疑うレベルなんですけど。
多分みんな思ってるんだろう。
変な間が生まれた。