台本通りの恋はしない!
Ep.4 仕込みなのに事故るなよ
Q:今1番気になっている人は?
「えっどうしよう。選べなぁい」
玄関入ってすぐ自然光が差し込む真っ白な部屋。
家具は、イス一脚以外何もない。
そこにちょこんと座る私を、カメラのレンズが無機質に凝視している。
その後ろには、スタッフ数名。
現場の支持役であるディレクターも控えている。
足を組んで鎮座して、腕組みしながら下を向いていた。
「じゃあ、みんなの第一印象。まず、紫苑くんは?」
カメラの後ろにいる女性スタッフが問いかけてくる。
「えー、と。すごく優しくてー…困ってる人を放っておかないとことか……」
急にディレクターの顔が上がる。ジッと鋭い睨みを利かしてきた。
「……」
あ、そうですか。NGですか、これ。
さりげなく、外見より中身見てるアピールしようとしたのに。
チッバレたか。
「王子様みたいでかっこいい♡かなっ」
両手を頬に当てて、きゃぴっとかわいこぶる。
ディレクターがまた下を向いた。これでいいみたいだ。