台本通りの恋はしない!
――8月2日。午前9時。
みんなが集まるリビングにて、最初のラブ・ミッションが発表された。
「最初のミッションは【ペアで買い出し】。
2人1組の4チームで分担して、生活必需品や食材の買い出しをしてください。
なお、ペアはくじ引きで決まります」
大和がミッションカードと呼ばれるカンペを読み上げる。
彼は進行ポジションを獲得したようだ。
18歳で最年長だし、アオバケ経験者だから妥当か。
最初は女子チームからくじを引く。
「くじ引きかぁ……ドキドキするね」
「わたしは話しやすい人だと助かりますっ」
「あっそれめっちゃ大事!会話続かないとキツいもんね〜」
女子達がくじ引きBOXを前に盛り上がる。
「瑠奈はぁー、紫苑くんだと嬉しいなっ♡」
会話に混ざるフリして、しっかり紫苑を見てアピールする。
「……!」
全員の時が止まるくだり、もういいよ。
紫苑だけは苦笑いして、一応手を振ってくれた。
みーんな嘘つきのくせに、私の言動が演技だってなんで思わないんだろ?
何番引いたと盛り上がるみんなに、
心の中で、スンとしらけた視線を送る。
――どの辺が嘘つきかって?
くじ引き云々の話が始まってから、全部よ。
だってこのくじ引き、仕込みだから。
誰がどのペアになるかはスタッフが決めてるから、相手が誰になるかは知らない。
だけど、どのくじを引けばいいかの指示は出た。
指示が出た直後、陸とひよりは「ヤラセってあるんだ」みたいな顔してた。
あるのよ。ガッチガチに。