台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
恋リアなんて場所で、こんな風に演技プランを誰かと話し合うなんて思ってもみなかったから。
「怖ぁ。肉食女子だね、瑠奈ちゃん」
「何をいまさら。紫苑くんは優男過ぎるよね。
中身は真逆なのに」
「瑠奈ちゃんに言われたくないよ」
紫苑はとても楽しそうに目を無くして笑う。
少し前屈みになって真横から私を覗く表情は、あまりに子供っぽくて。
強い日差しに灼かれながら、ちょっと演技忘れてない?なんて眉を顰めた。
「あー、眉間に皺。表情崩れてるよ?」
紫苑の目が、意地悪く細くなる。
「んな……ッ。それは紫苑くんが先でしょ!
全然困ってそうに見えないんですけど!?」
「困ってないからね。
香月さんとの作戦会議、すっごく楽しいもん」
(な゛――――――!?!?)
色気とあどけなさと感情が全部混ざったみたいな紫苑の溶けた笑顔に、顔の温度が勝手に上がる。
あんぐりと開けた口を戦慄かせる私を見て、紫苑がクッと肩を揺らした。
「あれ?“瑠奈”ちゃんの演技、急に上手くなった?
ちゃんと俺に恋してるみたいな顔になってるよ?」
「もともと!ちゃんと!演ってるからっ!」
――やっぱりこの人、油断ならない!
紫苑は海の方を見ながら、ずっとくつくつ笑っている。
同じように海を見つつ、そんな彼を横目に睨んで動揺しちゃってる私の顔はちゃんと赤くて。
背中に向くカメラはもう止まっているのに、無駄に恋リアみたいな構図になってしまった。
「怖ぁ。肉食女子だね、瑠奈ちゃん」
「何をいまさら。紫苑くんは優男過ぎるよね。
中身は真逆なのに」
「瑠奈ちゃんに言われたくないよ」
紫苑はとても楽しそうに目を無くして笑う。
少し前屈みになって真横から私を覗く表情は、あまりに子供っぽくて。
強い日差しに灼かれながら、ちょっと演技忘れてない?なんて眉を顰めた。
「あー、眉間に皺。表情崩れてるよ?」
紫苑の目が、意地悪く細くなる。
「んな……ッ。それは紫苑くんが先でしょ!
全然困ってそうに見えないんですけど!?」
「困ってないからね。
香月さんとの作戦会議、すっごく楽しいもん」
(な゛――――――!?!?)
色気とあどけなさと感情が全部混ざったみたいな紫苑の溶けた笑顔に、顔の温度が勝手に上がる。
あんぐりと開けた口を戦慄かせる私を見て、紫苑がクッと肩を揺らした。
「あれ?“瑠奈”ちゃんの演技、急に上手くなった?
ちゃんと俺に恋してるみたいな顔になってるよ?」
「もともと!ちゃんと!演ってるからっ!」
――やっぱりこの人、油断ならない!
紫苑は海の方を見ながら、ずっとくつくつ笑っている。
同じように海を見つつ、そんな彼を横目に睨んで動揺しちゃってる私の顔はちゃんと赤くて。
背中に向くカメラはもう止まっているのに、無駄に恋リアみたいな構図になってしまった。