台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
――その頃、ほんの少しだけ落ち着いたキッチンでは。
鉄板の前に並ぶ爽真と大和の間には、ずっと沈黙が流れている。
ガヤガヤと聞こえる騒々しいお客さんの声と、熱い鉄板で食べ物が焼ける音。
少し離れた揚げ場では、油が弾ける音より大きくガタイのいいオーナーの鼻歌が聞こえている。
今、カメラは2人を見ていない。
会話が聞かれる心配もない。
――この隙に。
大和が爽真に話しかけた。
「瑠奈のアレは、演技でしょ?
そんなに気にすること、ないと思うけど……」
思わぬフォローに、爽真の目が見開く。
衝撃を受けたまま、大和の方を見た。
「瑠奈、ここにいる間はあの演技を貫き通すって言ってたんだよ。
本来の彼女がどんな風なのか、俺は知らないけど……そんなに気にすることないんじゃない?」
爽真の目が、動揺に揺れる。
大和が瑠奈が演じているのを見抜いているのは、瑠奈から聞いて知っていた。
衝撃を受けたのは、“自分が瑠奈を気にしている”と思われてフォローされたこと。
それから、瑠奈が演技を貫き通すと大和に明言していたこと。
「……それ、いつ言われた?」
「え?あぁ……と、向日葵迷路の時だけど」
大和がシナリオ持ちだという真実を知った時。
晴れるどころか若干曇った爽真に、大和が慌てて補足する。
「俺がさ、聞いたの。バレてるのに演技し続けるの辛くない?って。
そしたら瑠奈が大丈夫って。そういう流れ!」
“それならまぁ”とでも言いたげに爽真の顔がスンとなる。
大和がハラハラした顔をしながら、入り口付近でじっとし出した瑠奈を盗み見た。
鉄板の前に並ぶ爽真と大和の間には、ずっと沈黙が流れている。
ガヤガヤと聞こえる騒々しいお客さんの声と、熱い鉄板で食べ物が焼ける音。
少し離れた揚げ場では、油が弾ける音より大きくガタイのいいオーナーの鼻歌が聞こえている。
今、カメラは2人を見ていない。
会話が聞かれる心配もない。
――この隙に。
大和が爽真に話しかけた。
「瑠奈のアレは、演技でしょ?
そんなに気にすること、ないと思うけど……」
思わぬフォローに、爽真の目が見開く。
衝撃を受けたまま、大和の方を見た。
「瑠奈、ここにいる間はあの演技を貫き通すって言ってたんだよ。
本来の彼女がどんな風なのか、俺は知らないけど……そんなに気にすることないんじゃない?」
爽真の目が、動揺に揺れる。
大和が瑠奈が演じているのを見抜いているのは、瑠奈から聞いて知っていた。
衝撃を受けたのは、“自分が瑠奈を気にしている”と思われてフォローされたこと。
それから、瑠奈が演技を貫き通すと大和に明言していたこと。
「……それ、いつ言われた?」
「え?あぁ……と、向日葵迷路の時だけど」
大和がシナリオ持ちだという真実を知った時。
晴れるどころか若干曇った爽真に、大和が慌てて補足する。
「俺がさ、聞いたの。バレてるのに演技し続けるの辛くない?って。
そしたら瑠奈が大丈夫って。そういう流れ!」
“それならまぁ”とでも言いたげに爽真の顔がスンとなる。
大和がハラハラした顔をしながら、入り口付近でじっとし出した瑠奈を盗み見た。