台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
――矛盾の理由はわからない。
ならまずは、いなくなった理由を突き止めることからだ。
“視聴者からの評判”
“紫苑一本化”
“世間に受け入れられる悪女になること”
瑠奈が仕事上の方向性を決める時、いつも気にしていたもの――……
『ね、爽真!見てこれ。
“アオバケ二期を語るスレ”!』
瑠奈が明るく俺に見せてきたスマホ画面を思い出す。
“アオバケの感想を忌憚なく語る匿名掲示板”
確か瑠奈はそう言っていた。
「……もしかしてまだ見てたのかよ、あれ」
それ発端で喧嘩したせいか、俺の前では見なくなったけど。
仕事に必要だからと見続けていたことは、容易に想像ができる。
――スマホ。
そう思ってすぐ、立ち上がって一度大和たちの部屋を出る。
早足で数歩進んで開けたドアは、俺と紫苑の部屋のだ。
ドアを開けた瞬間、音に反応したベッドに座る紫苑と目が合う。
けれど言葉も交わさずに、俺は自分の荷物からスマホを取り出してすぐに出て行こうとした。
「URL、教えてあげようか?」
背中に投げつけられた、冷たく無機質な声。
振り返って鋭く紫苑を見れば、不穏に視線がぶつかった。
「――いい。自分で探す」
「ふーん。あっそ」
会話が終わるが早いか、さっさとドアを部屋を出てドアを閉める。
すぐそこで立ち止まって、検索アプリを開いて瑠奈の言っていたスレッドの名前をそのまま打ち込んだ。