台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「陸くん。瑠奈、陸くんに何かしたかなぁ?」
潮 陸。
そんな彼が、今日の私のペアだ。
私たちの担当カメラマンは、こんな状態でも私たちを捉え続けている。
このミッションの間に、少しでも陸の警戒を解かないと。
悪女がただ嫌われてるだけの、つまらない絵になってしまう。
「……!してない、俺には、何も!」
ハネっ気のある赤髪が動揺にぴくんと揺れる。
陸が手をつく砂山に、その手形が食い込んだ。
「じゃあ誰に何をしたってことー?」
とぼけた顔して、こてんと首を傾げて問う。
「……っ。それも、知らない!」
……。
は?
思わず思考が顔に出そうになる。
よかった、笑顔保つ癖つけといて。