銀白虎




あたしは丸一日、寝ていたらしい。寝すぎだ、と怒られてしまった。


確かに、お腹がいつもより空腹感を強く訴えていた。



今は、夕飯の時間らしい。


連れてこられたのは、前にも来たことのある大広間。

何人前もありそうな大きい鍋が、横長のテーブルの真ん中にドンッと置かれていた。



匂いがふわっと漂ってきて、その中身がカレーだ、とわかった。





「お前も早く席につけ」




うん…、曖昧に返事を返してとりあえず隅っこの方に座った。




「姐さん、姐さんの席はここじゃなくてあっちですよ」





振り替えれば、クラさんがいた。






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