銀白虎
―――――好き。
伝わらなくていい。
でも、伝わっていたらいい。
相変わらず矛盾した、あたし。
恋をすると、なかなか気持ちがコントロール出来ないな。
「……ったく、馬鹿か。」
え、と。
その声にゆっくり顔を上げると、
………目の前には、広い、肩があって。
布擦れの音がやけに耳に響いた。
ドクン、ドクン、ドクン。
そういえば今日は………着物じゃないんだ、なんて呑気に考えて。
あ、いい匂い………。
ふわっ、と香ってきた匂いに、どこか心地好さを感じた。