『学校のクール王子と365日ひとつ屋根の下!? 〜家では溺愛狼でした〜』
バタンッ。

勢いよく玄関のドアが閉まり、鍵がかけられる。

狭い玄関で、零くんの体温と、甘いシャンプーの香りがフワッと私を包み込んだ。

学校での冷たい雰囲気とは違って、なんだかすごく、距離が近い。

零くんは私の耳元に顔を近づけると、低くて、少し意地悪な声で囁いた。

「学校では、絶対に他人のフリ。誰にもバレたらめんどくさいから」

「う、うん……! もちろん!」

私はコクコクと激しく首を縦に振った。

けれど、零くんの言葉はそこで終わらなかった。

私の顎を細い指先でくいっと持ち上げると、まっすぐに私の目を見つめてくる。

「……でもさ」零くんの綺麗な瞳が、少しだけ熱っぽく揺れた。

「この家の中に入ったら、鍵はかかってんだから。……俺の隣にいろよ?」

「ひゃいっ……!?」
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