一途な社長に溺愛を教え込まれた夜
「美優、君は本当に小悪魔だな。……もう、我慢しないぞ」

彼はそう言うと、私を浴室の壁に優しく寄りかからせ、唇を奪った。

先ほどまでとは違う、支配的で、かつ甘美な口づけ。

シャワーの温かな水流が、二人の肌を伝い落ちる。

「慧さん……っ、好きです」

「俺もだ。……今夜は朝まで、誰にも邪魔させないからな」

浴室から出た後の私たちは、きっと昨日の私たちとは全く別の、新しい関係に踏み出すことになる。

この溺愛という名の蜜月が、どこまで深く、どこまで熱くなっていくのか。

私はその全てに身を委ね、慧さんという世界に完全に溶け込んでいくことを選んだ。

濡れた身体を彼の大きなバスタオルで包み込まれ、再びベッドへと運ばれる。

そこはもう、私たち二人だけの、誰にも汚されない聖域だった。
< 74 / 92 >

この作品をシェア

pagetop