一途な社長に溺愛を教え込まれた夜
冷徹な社長、厳格な上司……そんな肩書きはどこにもない。

今、私の目の前にいるのは、一人の女を貪り、愛することしか知らない、熱を持った一人の男性だけだ。

「慧さん……っ、私も、ずっと……あなただけを見ていたいの……」

「愛している……美優」

彼の腰の動きが次第に激しさを増す。

そのたびに、私は彼の中へと沈み込んでいく。

快感の波が全身を駆け巡り、意識が白く塗りつぶされそうになる瞬間、慧さんは私の髪を優しくかき上げ、その額に深い接吻を落とした。

私たちは今、言葉さえも必要としない高みへと向かっていた。

彼が私を支配し、私が彼を受け入れる。

その甘美な駆け引きの中で、私は彼という海に溺れていく。

この溺愛の檻の中で、時間が止まればいい。

彼が私を愛し、私が彼を求める。

その永遠にも思える循環が、私のすべてを満たしていく。
< 82 / 92 >

この作品をシェア

pagetop