10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
強い、風がふいた。
テントがぐらつく。
胸の前で手を握ったまま、グッと目を見開いた。
あたし、今――…
鼓動が高鳴る。
周りの声援が遠くなり、必死に走る2人の姿だけが浮かんで見えた。
あんなに真剣に勝負している。
一歩も譲らない2人。
後ろとの差をつけ、2人同時に、白いテープに突っ込んだ。
ゴールした途端、地面に崩れた2人。
その肩は、大きく上下している。
顔を歪め、パタンと、寝転がった。
「……今のは、どちらが先にゴールしたのでしょうか。係員による話し合いがされています。もうしばらくお待ち下さい」
放送部員の声。
職員席の前で、VTRでチェック。
その間も、2人は空を仰いでいた。
「さぁ、結果が出たようです」
ドックン、ドックン、ドックン……
「1位は――…なんと、D組の2名!!!VTRをチェックしたところ、2名同着でしたぁぁ!!!」
わぁぁぁっと上がる声援。
あたしは立ち上がり、2人の様子を目に焼き付ける。
ヨロヨロと立ち上がった2人は、お互い顔を見合わせ。
そして、フッと、微笑み合っていた。