10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!

ひとりテントに残されたあたし。

ヒロくん

和馬くん

健くんは、

生き生きと目を輝かせ、借り物競走の集合場所へ。

胸がソワソワする。

何だろう……この、落ち着かない感じ。

盛り上がるテントでひとり、背中を丸める。

さっき、心の中で無意識に呼んでしまった名前。

正直、驚いた。

あのタイミングで呼んでしまうなんて……

胸のざわつきが、おさまらない……

「ゆず、おまえ孤独そうな背中してんな」

俯く背中にかかったのは龍兄の声。

あたしの隣の席が埋まっていたので、その後ろに腰掛けた。

「龍兄、やけたね」

「ちょっと張り切りすぎたなぁ。今日の風呂、めちゃくちゃ痛そうだよな」

「それ絶対痛いよ。水風呂にしたら?」

「いや、むしろ今日は入んねぇ」

「えーっ!!?無理っ!!! 龍兄くさいっ!!!」

鼻をつまんで、わざと体を遠ざける。

「うーわ。今、年頃の娘をもつ世の中のお父さん達の気持ちが痛いほどわかったぞ。お父さん、ショックだ……」

そう言って、うなだれた。

「龍兄、何おっさんみたいな事言ってんの?そんな事ばっかり言ってたらすぐに老けちゃうよ」

「何だと!!?このやろっ!!!」

「うわっ――!!!」

後ろから、龍兄にぐちゃぐちゃと頭を撫でられた。

「そんな事言うヤツには、お仕置きくれてやる!!!」

周りの視線が集まる中、あたし達は小さい頃のようにじゃれ合った。

気のせいかもしれないけれど、周りの視線が、以前より和らいでいるような気がする。

龍兄が当たり前のように、下級生のこのテントまで来ても、あからさまに怖がる人も減ったし。

前みたいに、コソコソと囁く声も聞かなくなった。


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