10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
すっかり、グラウンドの土と混ざってしまった龍兄。
龍兄のカケラを集めて復元してあげたかったけど、借り物競走の内容を見てしまったあたしには、そんな事をしている余裕はなかった。
――“この世で一番大切なもの”
――“世界の終わりに一緒にいたい人”
さっき強引に捕まれた腕が、まだ痺れている。
そして。あたし目掛けて走ってくる3人の姿が、瞼の裏に焼き付いて、消えてくれなかった。
空が茜色に染まり始め、体育祭の終わりを告げる花火があがった。
あたし達の頬は、龍兄と同じくらい赤くて。
きっと、お風呂が痛いだろう。
でも、もっと痛いのは――…ズキズキ軋む、この心臓だ。
帰り道。
短距離走で何を耳打ちしていたのか、健くんに確認した。
しかし、何度聞いても、“そのうちわかる”の一点張り。
和馬くんも教えてくれなかったし。
謎だらけだ。
でも――…
ひとつだけ、はっきりしたことがある。
それは。
あたしの、この気持ち……