10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
疲れを取る間もなく、あたし達の前に現れたのは
「はい。そこの3人、失格」
レッドカードを持った、体育の先生。
まぁ……そりゃそうだよね。
これって、あきらかにルール違反だもん。
あたし、無駄に体力使って損しただけじゃん。
「おい、ゆず、大丈夫か?」
肩で息をするあたしの元へ、龍兄が駆け寄ってきた。
「龍兄ぃ……せっかく走ったのに、失格だってぇ」
「そりゃそーだろ。3人でゆずを連れてったんだから。一体、何が書かれてたんだ?」
龍兄は片方の眉を下げ、3人を見た。
渋々紙を龍兄に見せる3人。
「なになに……?ヒロは“幼なじみ”で?健は“この世で一番大切なもの”?んで、和馬は……“世界の終わりに一緒にいたい人”?なんだ? この意味わかんねぇ設定」
龍兄は眉を寄せた。
「まぁ、健と和馬はともかく。ヒロっ。おまえに関しては、別にゆずじゃなくて俺でもいいだろぉが」
龍兄が言うと、ヒロくんの眉間に深いしわができた。
「どうしてわざわざ龍兄と走んなきゃいけないんだよ。むさ苦しい」
「む、むさ……むさ苦しい……」
ヒロくんの言葉に、震える龍兄。
「おまえ……それは傷つくだろ……。兄ちゃんに対してそれはないぞ……」
サラサラと風化していく龍兄の体。
静かに見守ると、跡形もなく風に流れていった。