10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
和馬くんに腕を引かれて階段を下りる。
だけど、健くんの切ない表情が気になって。
一人屋上に取り残されて、今、どんな表情でいるんだろう。
とか。
どんな思いで、屋上まで走って来てくれたんだろう。
とか――…
健くんの姿はもう見えないってわかってるのに、後ろを振り返らずには、いられなかった。
和馬くんが、あたしの腕を掴む力を緩める。
階段の途中で足を止めた。
2、3段上から、和馬くんの頭を見る。
「……あのさ」
和馬くんの声はとても小さかった。
それなのに、階段があまりにも静かだったせいで、和馬くんの声が、壁という壁に反射して響き渡った。
「あいつに、ああ言われて、どう思った?」
あたしを振り返らずに言った和馬くん。
あたしの腕から、和馬くんの手が離れて。
「どう、思った?あんなこと言われたら、やっぱ気になる?」
どう、思ったか?
そりゃ……突然の事で驚いたし。
真剣な顔であんなこと言われて。
しかも、あんなに必死になって屋上に来られたら、ドキドキするに決まってる。
だけど……。
あたしに背中を向けたまま、微かに震える声を出している和馬くんを見てしまったら。
こっちの方が、気になってしまう……。
だって和馬くん、子供の頃からそうだったじゃない。
不安になった時や、真実を知りたくないときには、いっつも背中を向けてた。
健くんの事も気になるけど。
でも……それ以上に……
「真剣に考えて、答え、出すから」
答え出すから。
絆が、壊れないように。
真剣に考えて――…