10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
あたしに伸ばしていた手を、ゆっくり引く健くん。
和馬くんも、健くんも。
一体、どうしたの?
いつもは、こんなんじゃないじゃん。
俺様で自己中な和馬くんと、クールで大人な健くんじゃないと、どうしていいかわからなくなっちゃうよ……。
どうしたら、いいか……。
健くんの手がだらんと下に落ちると、それを合図にするように和馬くんが歩き出した。
眉間にしわを寄せる健くんが気になって、顔だけで振り返る。
健くんの視線は、真っすぐあたしに向いている。
そんな切ない目をして。
真っすぐな瞳で、あまり、あたしを見ないで……。
「ゆずっ!!」
健くんの眉間のしわがグッと深くなった。
「あれ、冗談なんかじゃねぇから」
「……え?」
「冗談で、あんな事言わねぇから」
健くんの声があまりにも真剣すぎて、歩く事ができなかった。
でも、和馬くんに無理矢理体を引かれる。
ブレーキをかける足と、力強く引っ張られる腕。
「行くぞ」
健くんに何も答えることができずに、屋上を後にした。