みてぃ
第3章
待ち合わせ当日。

仕事を終えて居酒屋へ向かう。

六月の夜風が心地いい。

店の暖簾をくぐると、先に着いていた莉美が大きく手を振った。

「こっちこっち!」

個室へ案内される。

そこには莉美と旦那さんの姿しかなかった。

「あれ?」

私は首を傾げた。

「紹介してくれる人は?」

すると莉美が気まずそうな顔をした。

「あー……それがさ」

嫌な予感がした。

「急に仕事入っちゃったらしくて」

「え?」

「今日来れなくなったんだよね」

思わずため息が出る。

わざわざ仕事終わりに来たのに。

「じゃあ今日は解散?」

そう言うと、莉美の旦那さんが慌てて首を振った。

「いや、代わりに別のやつ呼んだから」

「代わり?」

「うん。今向かってる」

意味が分からない。

紹介予定だった人と別の人では話が違う。

「いや、それもう別人じゃん」

思わず笑う。

莉美も吹き出した。

「確かに」
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