紫陽花の短編集物語#2

最悪な彼氏

最悪な彼氏 第1話 記念日忘れと、言い訳

SCENE 6:加奈の部屋・深夜
<場所:加奈の部屋。交際1年記念日の夜。加奈は、プレゼントを用意し、飾り付けた部屋で、亮太からの連絡を待っていた。スマホの時間は、午後11時45分。>
加奈 (スマホを見つめながら、涙をこらえる) 「...嘘でしょ。今日の朝から一通も連絡ない...。」
(スマホが鳴る。亮太からのLINE通知。加奈は急いで開く。)
亮太からのLINE 『おつかれ!今日は仕事で飲んでたわー。寝るねー。』
(加奈、絶望的な気持ちで亮太に電話をかける。)
加奈 「亮太!今日...私たちの大事な記念日だよ!知ってた!?」
亮太(電話の声) (少し酔っている) 「あー、マジ?記念日だったんだ!ごめんごめん、完全に忘れてたわ。」
加奈 「...忘れてたって、どういうこと!?」
亮太(電話の声) 「だってさ、加奈、なんで朝に一言言ってくれなかったの?」

SCENE 7:責任転嫁
<場所:加奈の部屋。加奈は電話を握りしめ、愕然とする。>
亮太(電話の声) 「言ってくれれば、俺も休み取ったのに。そしたら、ちゃんとお祝いできたじゃん。なんで大事なこと言わないんだよ。」
加奈 「...私が、言うべきだったの?」
亮太(電話の声) 「そりゃそうでしょ。俺、仕事で忙しいんだからさ。次からは頼むね。てか、俺と記念日過ごすの、そんなに楽しみじゃなかったの?」
加奈 (涙が溢れる。期待していた自分の気持ちと、亮太の態度とのギャップに打ちのめされる。) 「...そんなこと...ないよ...。」
亮太(電話の声) 「はいはい、わかった。じゃあ、また明日。おやすみー。」
(亮太、一方的に電話を切る。)
加奈 (電話をテーブルに置き、両手で顔を覆い、静かに泣く。) 「...私の方が、悪いの...?」










最悪な彼氏 第2話 自己肯定感を下げるマウント

SCENE 12:公園のベンチ・昼間
<場所:公園のベンチ。加奈が、亮太に意気揚々と話している。>
加奈 「ねぇ亮太!聞いて!私、この前話した資格の勉強、ついに始めたんだ!私、絶対これ取って、もっと色々な仕事に挑戦したいの!」
亮太 (スマホから顔を上げず、鼻で笑う) 「へえ、資格取るの?いいけどさ。」
加奈 「応援してよ!絶対頑張るから!」
亮太 (スマホを置き、加奈の顔を嘲笑うように見る) 「頑張るのはいいけどさ。加奈って飽きっぽいじゃん?前に英会話もジムもすぐやめたでしょ。それに、君の頭でそれ取れる?」

SCENE 13:否定と支配
<場所:公園のベンチ。亮太は、加奈のモチベーションを削ぐような言葉を続ける。>
加奈 (ショックを受け、顔が曇る) 「そんなこと言わないでよ...。今回は本気だよ。」
亮太 「まあ、本気なのはわかってるけど。期待はしないでおくね。どうせ三日坊主だろ。もし、俺より賢くなったら面倒くさいし。加奈は今のままで十分可愛いんだからさ。」
加奈 (亮太の言葉が、自分を否定し、小さな檻に閉じ込めているように感じる。) 「...亮太は、私が成長するの嫌なの?」
亮太 「別に嫌じゃないけど。無理して頑張らなくてもいいじゃん。俺が稼いでくるんだから。ね、それより、今日何食べる?」
(亮太は話を強引に変え、加奈の挑戦を取るに足らないものとして扱う。)
加奈 (心の中で) 「私、褒められたかっただけなのに...。」















最悪な彼氏 最終話 ドタキャンと、都合の良い呼び出し

SCENE 14:駅の改札前・夕方
<場所:駅の改札前。加奈は、デートのために時間をかけて準備してきた。約束の時間、5分前。亮太からのLINEが届く。>
亮太からのLINE: 『ごめん、マジで急用できた。デート無理。また今度ね。』
加奈 (呆然とする。すぐに電話をかけるが、亮太は出ない。) 「急用って...何の急用!?」
(加奈は、そのまま2時間、駅のカフェで亮太からの連絡を待つが、音沙汰がない。)

SCENE 15:深夜の呼び出し
<場所:加奈の部屋。深夜。加奈は落ち込んで寝ようとしている。スマホが鳴る。亮太からの電話。>
加奈 (怒りを抑えて出る) 「もしもし...亮太?」
亮太(電話の声) (少し甘えた声で) 「加奈〜。ごめんね、今日ドタキャンして。今からウチ来れる?」
加奈 「今からって...もう夜中の1時だよ!?」
亮太(電話の声) 「だってさ、今日、めっちゃ寂しくなっちゃってさ。急用が終わって、一人でいるのが耐えられないんだよね。加奈がそばにいないと寝れないんだよ。」
加奈 (怒りが頂点に達するが、亮太の寂しい声に弱くなる。) 「...でも、私、明日も仕事...」
亮太(電話の声) 「大丈夫だって!  始発で帰ればいいじゃん。ね、お願い。俺の寂しさを埋めてくれるのは、加奈しかいないんだから。」
(亮太は、自分の都合と寂しさのためだけに加奈を呼び出す。加奈は、彼の「必要なのは私だけ」という言葉に、結局引きずられてしまう。)
加奈 (諦めたように) 「...わかったよ。今から行く。」
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