紫陽花の短編集物語#2

最悪な先輩

最悪な先輩 第1話 ミス発生時の責任転嫁

SCENE 4:上司の部屋・午後
<場所:上司の部屋。上司の前に、優宇葉と凜々花が立っている。凜々花は緊張で顔がこわばっている。優宇葉の指示ミスで、クライアントの納期に間に合わなかった。>
上司 (苛立った様子で) 「優宇葉。納期遅延はどういうことだ?お前が担当したプロジェクトだろう。」
優宇葉 (一瞬で被害者モードの顔になり、上司に) 「大変申し訳ございません。この件は...凜々花さんの確認が甘かったために起きました。」
凜々花 (思わず顔を上げる) 「え...で、でも、優宇葉先輩が『これでOK』って...」
優宇葉 (凜々花の言葉を冷たく遮り、上司に) 「私は確かに『資料のチェックはした』のですが、彼女に『最終的な実行の責任』を任せてしまいました。新人なので任せきりになったのは私のミスですが、彼女の確認不足が主要因です。」
上司 「凜々花、どうなんだ!」
凜々花 (優宇葉の鋭い目線に怯え、言葉が出ない。優宇葉の保身が目的だと悟り、反論することを諦める。) 「...申し訳ありません。私の確認が甘かったです。」

SCENE 5:廊下・指導という名の脅迫
<上司の部屋を出た後。優宇葉は凜々花の腕を掴み、誰もいない廊下の隅へ連れて行く。>
優宇葉 (急に冷たい笑顔になり、小声で) 「ね、凜々花。わかってくれた?私の指示ミスじゃないって。」
凜々花 「...はい。」
優宇葉 「私、あなたには期待してるからさ。だから、全部私のせいにされたら困るんだよね。今回は、あなたに厳しく指導しますって言っておいたから。」
(優宇葉、凜々花の肩を叩く。それは優しさではなく、脅迫めいた圧力だ。)
優宇葉 「いい?私たちはチームでしょ。あなたが私のミスをフォローするのも、チームの役割。さ、今回のリカバリーもあなたが中心でやってね。私は明日、早いから。」
凜々花 (優宇葉の背中を見つめる。心の中で絶望と怒りが渦巻く。) 「...私、チームじゃなくて、道具なんだ...。」











最悪な先輩 第2話 感情のゴミ箱扱い

SCENE 8:体育館裏・放課後
<場所:体育館裏。練習が終わった後。凜々花は居残りでボール拾いを必死にしている。優宇葉がスマホをいじりながら、凜々花の近くに立つ。>
優宇葉 「ねぇ、凜々花。ちょっと聞いてくれる?」
凜々花 (慌ててボールを置き、優宇葉に駆け寄る) 「はい!優宇葉先輩、お疲れ様です!」
優宇葉 「あー、マジで疲れた。てか、聞いてよ凜々花。私、本当にストレス溜まっててさ。顧問の先生、私のこと全然評価してくれないんだよね。」
(優宇葉は、自分のレギュラー落ち寸前の話を一方的に話し続ける。凜々花は、早くボール拾いを終えて自主練をしたい。)
凜々花 (恐る恐る) 「あの...先輩、その話、私でよければ聞きますけど...私、あとボール拾いが...」
優宇葉 (凜々花の言葉を無視して、強い口調で) 「ちょっと待って。ねぇ、何かアドバイスくれない?私はいつもあなたの話聞いてあげてるでしょ?(聞いてもいないのに)」

SCENE 9:理不尽な要求
<場所:体育館裏。優宇葉の「私は聞いてあげてる」という恩着せがましい態度に、凜々花は反論できない。>
優宇葉 「私、もう限界。ねぇ、私が元気出る魔法の言葉、言ってよ。」
凜々花 (絞り出すように) 「...優宇葉先輩は、誰よりも努力家だと、みんな知ってます。」
優宇葉 (不満そうな顔で) 「ふーん。まあ、そんなもんだよね。はい、終わり。あー、スッキリした。じゃあね。あ、今日の筋トレ、私もう帰るから、あなたの分もやっておいて。」
(優宇葉は、凛々花の仕事と時間を無視し、自分の感情のゴミ箱として利用した後、勝手に帰っていく。)
凜々花 (優宇葉の背中を見つめ、ボールを握りつぶしそうなほど強く握りしめる。) 「...私、感情のゴミ箱なの...?」













最悪な先輩 最終話 手柄の横取りと過度な注文

SCENE 10:部室・夕方
<場所:部室。優宇葉が、部員の前で誇らしげに話している。>
優宇葉 「この前、私が考えた新しい走り込みメニュー、どうだった?キツイけど、足腰強くなるでしょ?私の理論だと、こう...(適当なことを言う)。」
(しかし、その走り込みメニューは、凜々花が一週間かけて論文を読んで考案したものだった。)
凜々花 (下を向いて、何も言えない。)
部員A 「優宇葉先輩、あれマジでヤバいっす! 効果絶大!」
優宇葉 (満足げに) 「でしょ?...さて、凜々花。あなたに頼みたいことがある。」

SCENE 11:不当な要求
<場所:部室。優宇葉は、凜々花だけを呼びつける。>
優宇葉 「次の合宿のしおり。あれ、全部一人でやっておいてくれる?」
凜々花 「え...?しおりは、いつも全員で分担して...」
優宇葉 (口元を歪ませて) 「いい?私たちはチームでしょ。私があなたの分の雑用も見てあげてるんだから、当然よね?私はチームの士気を上げるという、もっと重要な役割があるんだからさ。」
(優宇葉は、凜々花の反論を許さず、大量の資料を押し付ける。)
優宇葉 「今日中ね。間違えたら、チームの責任になるから、気を付けて。」
(優宇葉は、凜々花の肩を叩き、「感謝しろ」と言わんばかりの態度で去っていく。)
凜々花 (押し付けられた資料を見て、唇を噛む。手柄は横取りされ、面倒な作業だけが残った。) 「...これが、チーム...?」


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