Please let me hear your voice-君の声を聴かせてー
優海が自分から手を伸ばした瞬間、
胸の奥が静かに熱くなった。

昨日の揺れとは違う。
迷いでも、痛みでもない。

優海の心が、自分に向かって開いた証だった。

「……優海」

名前を呼ぶ声が自然と柔らかくなる。

「俺でいいの……?」

優海は小さく笑った。
涙でも痛みでもない、
未来に向かう笑顔だった。

「……久遠くんがいいんだよ」

その声は、咲いた声の続きだった。

久遠は優海の手を、そっと握り返した。

その瞬間、胸の奥に浮かんだ言葉があった。

逃げる必要も、
隠す必要もない言葉。

「……優海。
 俺と、結婚してほしい」

優海の目が揺れた。
驚きでも、戸惑いでもなく——
光に触れた揺れだった。

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