Please let me hear your voice-君の声を聴かせてー
夜の公園は静かで、街灯の光が冷たい空気の中でゆっくり揺れていた。
柚歩はブランコの前に立ち、震える声をそっと空へ放った。
母を失ってから、声を出すことが怖くなり、
誰もいないこの場所だけが、少しだけ息ができる場所になった。

涙を拭った瞬間、足音が近づいた。
顔を上げると、夜の光の中にひとりの少年が立っていた。

「……綺麗な声だね」

その言葉が胸に静かに落ち、
柚歩は返事をしようとしても声が震えて出なかった。

少年——琉生は、小さな箱を差し出した。

「これ……君に。
 ずっと君の声に救われてた。
 初めて作ったペンダント、受け取ってほしい」

柚歩は戸惑いながらも受け取った。
光がふっと揺れ、胸の奥が温かくなる。

——光の物語は、ここから始まった。
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