Please let me hear your voice-君の声を聴かせてー
第9章 未来の再会ーラブラドライトー
三年という時間は長いようで短くて、でも確かに家族の形をつくっていた。

柚歩は窓際で声を整えながら、胸の奥に残る静かな光を確かめた。
影の三年間で支えてくれた人たちの光。
優海はあの時と変わらずずっと柚歩を支えてくれていた。
呼び方も“柚歩”と変わっていた。

愛生は元気に育ち、笑ったり泣いたりしながら家の中を小さく走り回った。
足音が家の空気を柔らかく揺らした。

優海がキッチンでジュースを淹れながら、

「こっちおいで」

と声をかけると、愛生は嬉しそうに駆け寄る。

柚歩はその光景を見ながら、胸の奥がふっと温かくなるのを感じた。

久遠から届いたメッセージの最後に、

「優海がまた、お邪魔しているみたいだね」

と短く書かれていたことを思い出した。

少し心配性な久遠が気にかけてくれていることが嬉しかった。

柚歩はスマホを置いたあと、窓の外をふと見た。
夕方の光の中、道の向こうに黒い車がふっと止まり、すぐに走り去った。

誰が乗っていたのかは分からない。
でも、胸の奥がほんの少しだけざわついた。
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