Please let me hear your voice-君の声を聴かせてー
第10章 未来の航路ーアクアマリンー
久遠のスタジオの扉が静かに開いた。
昼の光が差し込む前の、少し青みを帯びた空気の中で、御影がゆっくりと姿を見せた。
柚歩は思わず息を止めた。
三年前の記憶が胸の奥でかすかに揺れる。
でも、今日はその揺れ方が違っていた。
久遠が軽く会釈し、
「来ると思ってた」
と静かに言った。
御影は何も言わず、スタジオの中央に歩みを進めた。
「……音楽プロデューサーの御影真悟です。ずっと、あなたの声を探していました。
――一度、聴かせてもらえますか」
その声は、過去をなぞるようでいて、
未来を開くための鍵のようでもあった。
柚歩は深く息を吸い、
胸の奥に残る光と影の境界を確かめるように目を閉じた。
歩の影が静かに揺れ、
優海や久遠、琉生、愛生の光がそっと重なる。
声を出した瞬間、空気がわずかに震えた。
三年前とは違う。
痛みではなく、光が広がる揺れ方だった。
御影は目を閉じて聴いていた。
その表情は読み取れないのに、空気の密度だけが確かに変わっていく。
昼の光が差し込む前の、少し青みを帯びた空気の中で、御影がゆっくりと姿を見せた。
柚歩は思わず息を止めた。
三年前の記憶が胸の奥でかすかに揺れる。
でも、今日はその揺れ方が違っていた。
久遠が軽く会釈し、
「来ると思ってた」
と静かに言った。
御影は何も言わず、スタジオの中央に歩みを進めた。
「……音楽プロデューサーの御影真悟です。ずっと、あなたの声を探していました。
――一度、聴かせてもらえますか」
その声は、過去をなぞるようでいて、
未来を開くための鍵のようでもあった。
柚歩は深く息を吸い、
胸の奥に残る光と影の境界を確かめるように目を閉じた。
歩の影が静かに揺れ、
優海や久遠、琉生、愛生の光がそっと重なる。
声を出した瞬間、空気がわずかに震えた。
三年前とは違う。
痛みではなく、光が広がる揺れ方だった。
御影は目を閉じて聴いていた。
その表情は読み取れないのに、空気の密度だけが確かに変わっていく。