エリート外交官の完璧なる偽装結婚 ……のはずが旦那様は私を溺愛しているみたいです?!
信じきれなかったと告げられた時には胸が苦しくなった。だが、弱いのは俺も同じだ。
「イギリス駐在の件を話せていなかったのは、俺が臆病だったからだ。仁奈のお父さんはまだ闘病中だし、帯同は難しいだろ? もしかしたらこれを機に別れようと言われたらと思うと怖くて、言い出せなかった」
俺は仁奈に向き直った。
「父さんは必ず俺が説得する。だから俺のそばにいてほしい。お父さんの病気が治った後で構わないから、一緒についてきてほしい。仁奈は、俺と別れたいと思っているか?」
慎重にそう尋ねた。
全神経が聴覚に集中して、風の音すら耳障りに感じる。
有罪か無罪か、判決を待つ被告人のような心境で仁奈の言葉を待っていると、仁奈が唇を噛み締めた。
「その方が楽だって思っていました。でも滉太郎さんが助けに来てくれて、すごく嬉しかったんです。すごく安心した」
仁奈が一瞬俺の目を見て、視線を落とす。
「滉太郎さんを疑ってしまってごめんなさい。一度は諦めようとしてごめんなさい。でも、もし滉太郎さんがこんなに弱い私でもまだ好きでいてくれるなら、もう一度そばにいてもいいですか?」
歓喜がこみ上げて、たまらず仁奈を抱き寄せる。仁奈の体は冷たくなってしまっていて、俺の体温を分け与えるようにギュッと抱きしめる腕に力を込める。
「ああ。ずっと一緒にいてほしい。死ぬまでそばに」
額をくっつけながら懇願するように言うと、仁奈は笑顔で「はい」と答えてくれた。愛らしい唇に、キスを落とした。
「イギリス駐在の件を話せていなかったのは、俺が臆病だったからだ。仁奈のお父さんはまだ闘病中だし、帯同は難しいだろ? もしかしたらこれを機に別れようと言われたらと思うと怖くて、言い出せなかった」
俺は仁奈に向き直った。
「父さんは必ず俺が説得する。だから俺のそばにいてほしい。お父さんの病気が治った後で構わないから、一緒についてきてほしい。仁奈は、俺と別れたいと思っているか?」
慎重にそう尋ねた。
全神経が聴覚に集中して、風の音すら耳障りに感じる。
有罪か無罪か、判決を待つ被告人のような心境で仁奈の言葉を待っていると、仁奈が唇を噛み締めた。
「その方が楽だって思っていました。でも滉太郎さんが助けに来てくれて、すごく嬉しかったんです。すごく安心した」
仁奈が一瞬俺の目を見て、視線を落とす。
「滉太郎さんを疑ってしまってごめんなさい。一度は諦めようとしてごめんなさい。でも、もし滉太郎さんがこんなに弱い私でもまだ好きでいてくれるなら、もう一度そばにいてもいいですか?」
歓喜がこみ上げて、たまらず仁奈を抱き寄せる。仁奈の体は冷たくなってしまっていて、俺の体温を分け与えるようにギュッと抱きしめる腕に力を込める。
「ああ。ずっと一緒にいてほしい。死ぬまでそばに」
額をくっつけながら懇願するように言うと、仁奈は笑顔で「はい」と答えてくれた。愛らしい唇に、キスを落とした。