エリート外交官の完璧なる偽装結婚 ……のはずが旦那様は私を溺愛しているみたいです?!
「もしもし、お父さん? 旅行なんだけどね、ひとりで行くことになった」
スーツケースを預け終えて身軽になってから、お父さんに電話をした。もう二十七歳だし、いちいち旅行で心配されるような歳ではないけれど、海外旅行は初めてなので一応報告。
するとお父さんは驚いたように声を上げた。
『千穂ちゃんと一緒に行くんじゃなかったのかい?』
「熱が出ちゃったみたいで行けなくなったの」
『それは残念だなぁ。せっかくの旅行なのに。千穂ちゃんは平気だって?』
「今、実家にいるみたい」
『そうか。仁奈も心配だろうから、千穂ちゃんのお母さんに会ったら具合はどうか聞いておくよ』
「ありがとう。助かる」
千穂とは中学からの付き合い。お互いの親も顔見知りだ。
「あ、お父さん。私がひとりで旅行に行くこと、亮介には……」
『言わないよ。あの子に言ったら心配して、俺もついてくって言って聞かないだろうからね』
お父さんの言葉に苦笑した。さすが、自分の息子のことをよくわかってらっしゃる。
弟の亮介は私より七つも下なのに、いつも私のことを心配してくれている。私がたまに残業して帰りが遅くなった時は迎えに来てくれるほどだ。お父さんの言う通り、私がひとりで海外旅行へ行くと知ったら大反対するだろう。
スーツケースを預け終えて身軽になってから、お父さんに電話をした。もう二十七歳だし、いちいち旅行で心配されるような歳ではないけれど、海外旅行は初めてなので一応報告。
するとお父さんは驚いたように声を上げた。
『千穂ちゃんと一緒に行くんじゃなかったのかい?』
「熱が出ちゃったみたいで行けなくなったの」
『それは残念だなぁ。せっかくの旅行なのに。千穂ちゃんは平気だって?』
「今、実家にいるみたい」
『そうか。仁奈も心配だろうから、千穂ちゃんのお母さんに会ったら具合はどうか聞いておくよ』
「ありがとう。助かる」
千穂とは中学からの付き合い。お互いの親も顔見知りだ。
「あ、お父さん。私がひとりで旅行に行くこと、亮介には……」
『言わないよ。あの子に言ったら心配して、俺もついてくって言って聞かないだろうからね』
お父さんの言葉に苦笑した。さすが、自分の息子のことをよくわかってらっしゃる。
弟の亮介は私より七つも下なのに、いつも私のことを心配してくれている。私がたまに残業して帰りが遅くなった時は迎えに来てくれるほどだ。お父さんの言う通り、私がひとりで海外旅行へ行くと知ったら大反対するだろう。