幼なじみがこんなにも私に恋していたなんて
その結果が今のらしい。

「でもまぁ、仁がこんな大切にしてるとはなぁ〜」

そう言ってつまらなそうに南谷さんが仁くんを見る。

「俺、まだ諦めてないけど・・・・・・流石に負けるから諦めるって。だから睨むなよ」

南谷さんがそう言うから、私は仁くんに目を向ける。

どうやら終始南谷さんを睨んでいたらしい。

「あ、そうそう。一個郷さんから伝言」

南谷さんのその発言に仁くんの顔が心無しか強張る。

「『澪ちゃんに自由、ちゃんとあげなよ』だって」

そうとだけ言い、南谷さんは歩いて学校を出て行った。

南谷さんが見えなくなってからも仁くんは動かなかった。

「っ・・・・・・」

「仁、く、ん・・・・・・?」

私が声をかけると我に返ったようにハッとする。

「悪い。帰るか」

仁くんはそう言って体を動かし始めた。

・・・・・・どうしたんだろう・・・・・・?

凍ってたっていうか・・・・・・なんというか・・・・・・。

仁くんは体が、視線が凍てついていた。

< 70 / 72 >

この作品をシェア

pagetop