雪音だけのライブハウス(リメイク)
比例してアンチの感情も増え、黒ずんだトゲが矢に変わった。

そしてついに、恐れていた「血が混じったトゲ」が…。




(ニヤリ…。)



ゾクッ…!

愛祈琉
(この痛み…全身を”そういう対象”として眺められてる…!)



1人じゃない…少しずつ増えていく。

ライブ配信で性的なアンチコメントを書かれた時と同じ感覚。

背中に悪寒が走り、笑顔がわずかにひきつった。

愛祈琉
(まだ倒れないで…!あと2曲…歌い終えるまで…!)

無音すら「色」として拾う私の神経は、本来は大勢の負の感情に耐えられないはずだった。

自分ではなく修児くんのためだから、苦手を押して人前に立ってこれた。

愛祈琉
「に…!2曲目!ありがとうございました!」

ワァァァァァァァ!!

パチパチパチパチ!!

1曲目の終わりと同じく、観客の涙の音が響いた。

愛祈琉
「ではラスト1曲、聴いてくだ…さい…ッ!」

私は何とか笑顔を作り、ステージを終えた。

大歓声の中、ステージを降りる頃には、私の心に無数の黒いトゲが刺さってボロボロだった。
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