婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】
リリィside
なんだか暖かくてきもちいいなぁ……
「……んぅ……」
意識がすこしずつはっきりしてくるにつれて、体に不思議な感覚があることに気づく。
あれ?なんか……ゴツゴツしているような……っ
ぱっと目を開けると私の部屋のベッドじゃない……そして、違和感のある腰に視線を下ろすと筋肉のついた男らしい腕が絡みついていた。
「……っ!!」
ゆっくりと後ろを振り返ると、私の目いっぱいに広がるとても整った顔とサラサラの黒髪。
ギ、ギル様?!?!
「ひえっ……?!?!」
心臓が飛び出るかと思うほど、びっくりした私は声を上げてしまって、口を両手で慌てて押さえる。
まってまってまって……!
どーゆー状況?!
私、看病してなかったかな?!私寝相悪いから、いつの間にか寝落ちして寝ぼけてギル様のベッドに入った?!
襲ったりとかしてない……よね?!
もしそうだとしたら……ま、まずい……っ!!!
起きる前に……脱出よ!!!