婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】
手渡されたお土産の数々に、私は思わず目を丸くした。
忙しい公務の合間に……私のためにいろいろ考えてくれていたの……かな?
なんだか、ギル様が体調を崩したあの日から思ってた人とは全然違いすぎて、笑いがこぼれてしまった。
それと同時に胸の中が温かく満たされていく感覚がした。
「ふふふっ」
「何を笑っている?」
綺麗な青色の瞳で、笑う私を見つめるギル様。
「なんだか……ギル様は思ってた人と違うなって思ったら…おかしくて…ふふっ」
「お前なぁ……」
呆れたため息を吐いたあとベッド横の椅子に座ると、青く綺麗な瞳で私の目を見つめる。
「俺の事どんな風に思っていたんだ?……聞かせてみろ」
「えー……そうですね……怒らないですか?」
私がくすくす笑いながらギル様の顔を覗き見ると、綺麗な顔でふっと笑う。
「俺がお前に怒ったことがあるか?」
「……そう言えば……ないですね……?」
思い返してみれば、意地悪だけど……、こんなに毎日自由にしてて怒られたことなんて……ない。
きっとギル様には私の事、報告がいっているはずなのに……いつも私は自由で楽しくさせてもらっている。
「では、遠慮なく言わせてもらいますね?
僕はギル様は二重人格で、いつか僕のことを部屋に閉じ込めてボロクソにいじめ倒しては精神的に追い込んで楽しむ人かと思ってました……ふふふっ」