星降る夜に、あの日のキスをもう一度

 目を丸くして、何かとんでもないようなものを飲み込んだかのような顔をするアンジェラに、コンラッドは「ああ」と呻く。

「しまった。まだ言ってなかった、くそっ。先に言うつもりだったのに。――アンジェラ、私はアンジェラが好きだ。誰よりも何よりも大切だし愛してる」

 少しヤケにも聞こえるような早口の告白に、アンジェラはポカンとした後、くすくすと笑いだした。

「一世一代の告白で笑うかい?」

「だって、なんだか胸がくすぐったくて」

「――でも、決意を変える気はないんだね」

 苦しそうなコンラッドの目を見て、それでもアンジェラは頷いた。

「わたくしは、自分が手を伸ばせる範囲で守れる人は、全員守りたいの。せっかく長く生きたんだもの。最後までそうしたい」

「それでもエドガーと一緒に帰って来るだろう?」

「――善処、します」

 どうしても嘘がつけないアンジェラに、コンラッドは大きくため息を吐いた。

「大丈夫よ、コンラッド。技術力で言ったら、今のわたくしは今までで一番強いんだもの。心配いらないわ」

「慰めにもならないよ」

 呆れたように、もしくは諦めたように天を仰ぐコンラッドにならって空を見ると、星が一筋流れるのが見えた。

「流れ星……」

 アンジェラがつぶやいたあと、コンラッドがアンジェラの額に口づける。アンジェラが止める暇もなくて驚き、何度も瞬きをした。

「ねえ、アンジェラ。あの日、貴女の願いは聞き損ねたね。今なら何を願う?」
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