今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜
工場の自動ドアが開くと、
独特の空気が流れ込んでくる。
少し金属の匂い。
油と、
新しい木材の匂いが混じったような、
乾いたにおい。
「まずは組み立てラインからご案内します」
現場長の男性が、
黄色い帽子を被ったライン長を引き連れ、通路を指し示す。
クリップボードを手にした快浬さんは、
ほんのわずかに表情を引き締めた。
工場に来るときの彼は、
いつもより〝現場の人〟の顔をしている。
「ここでキャビネットを組み立て、プレスしてから針で固定をしていきます」
大きな機械が、
一定のリズムで板を押し出していく。
そのたびに、低く響く音。
「一台一台、オーダーごとにサイズや取り付け部品が違ってくるので、ラインの段取りや作業分担が肝になります」
現場長が言う。