余所者-よそもの-【 2 】
付き合いをしていく内、いつしか俺はコイツの決定的な”欠落”を知った。
ユキには、感情というものがわからない。
自分の気持ちもわからなければ、人の気持ちだってわからない。
本当に何も知らなかった。
例えるなら、大人の頭脳を持って生まれてきてしまった、無垢で、頭でっかちな赤ん坊。
ユキは極端に論理だけで、この世界を生きてしまっている。
「……人にはそれぞれ事情がある。お前の言ってることは確かに正しいよ。でも、思いやりとか気遣いってモンを少しは知れ」
俺がこう言っても、ユキは難しそうな顔をするだけだった。