余所者-よそもの-【 2 】
交戦の寸前。
バンの踵が床から僅かに浮き上がるのと、同時。
ドォン!!と、カウンターの上に土足で乗っかったサンコン。
カウンターの縁に足裏を掛け、バンのすぐ背後を目がけて真っ直ぐに飛んでいった。
「――…やめましょう」
ドサリ、と床にうつ伏せになって倒れたバンの小さな背中に、スイカ程もあるサンコンの巨大な膝が重くのしかかる。
「ハ……ナァ……セェェェ……!!」
ジタバタと暴れるバン。
それでも、野間をギロリと睨んだまま。
その場を動かないサンコンは漬物石みたいになって、ビクともしない。
「ああ、よかった。ここの用心棒さんっすね。聞いてるっすよ、いろいろと」
「………」
「抑えてくれてよかった。じゃないと、うっかり手を出してしまうところでした」
「御託は控えていただけますか……」
「そっすね、そっすね。僕は僕の目的を果たすことにします」