余所者-よそもの-【 2 】
呆然と立ち尽くしていると、新しく切り替わったアップテンポのレゲェが店内に鳴り響く中、ユキがサンコンを呼んだ。
サンコンはユキの元へと速やかに歩み寄り、何やら耳元で指示を受けると、そのまま真っ直ぐに私のところへやってきた。
「……なんですか……?」
きっと、ユキからの伝言。
見上げたサンコンは平然とした顔つきで、それを私に伝えてきた。
「リンコさんが落ち着かないので、ここから出て行ってください」
耳を疑った。
嘘だと言ってほしくて、すがるようにじっとサンコンを見つめた。
けれど、サンコンは表情を変えないまま、まるで『早くしろ』とでも言うような視線で私を急かす。
なんで。どうして。
震える唇をぎゅっと噛みしめた。
「……わかり、ました」
私はAnBarを飛び出した。
「――……っ」
出ていけ?
出ていけって、いつまで?
今日一日?それとも、ずっと?
私はどこに向かえばいいかわからないまま。
ただ、ひたすらに走った。