余所者-よそもの-【 2 】




だから、知る由もなかった。


その遥か後方。
ユキが私を追いかけて来ていたことなんて。

まして、遠くへ走り去った私の耳に、届くはずもなかった。



「俺は『フロアから引っ込め』って言ったんだ。二階に控えてろって、そう。……なんで。行くなよ、紫藤のところなんか」



サンコンの伝言ミスも。
独り言のように嘆く、ユキの本心も。






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