確信犯の傘下


わたしが話すたび、ぐさり、ぐさり、と、何の感情もこもっていない返事が刺さる。


痛くて苦しくて、それでもわたしは大好きなアキラくんの声を微塵も取り零したくなくて。


ただひたすらに、堪える。






「せんぱい」



ふとアキラくんが立ち止まった。



「ん?」



だからわたしも、歩みをやめて、見上げた。





「好きだよ」




アキラくんの双眸は、わたしを捉えていた。










「三つ編み」






アキラくんの双眸は、今年の入学式の日からずっと同じ髪型の、わたしを捉えていた。




「アキラくんはずるい」



ふいっと目を逸らして雨に飛び込む。

すると、ぴちゃん、と小さな水溜りの落とし穴に掛かる。


うわ、と不快な声を出して思わず足を止める。


くすくすと笑い声が近づく。



傘の形の影が落ちて、ここだけ雨が止んだ。





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