たった一日の恋人役のはずが、敏腕社長の妻になりました

「それでしたら先月、担当部署のものが視察に行かれていますが」

「その報告を受けて気になることがある。現場に行って自分の目で確認したい」

「承知いたしました。先方に連絡してみます」


 再び成海社長の来週のスケジュールを思い出す。

 会議や来客などでかなりスケジュールがパツパツになっていた気がする。そこにさらに視察を入れるとなると、何かの予定を別日に変更しなければならない。

 常に忙しい成海社長のスケジュールを組む私としては、なるべく彼の負担にならないよう配慮しているのに、こうして自ら新しい予定を次々と入れてくるのだから、自分で自分を追い込んでいるとしか思えない。

 でも、完璧を求める成海社長は気になることがあるとなんでも自分で確認したい人なので仕方ない。


「その他、変更はございませんでしょうか」

「ああ」


 成海社長の用件が終わったようなので軽く一礼してから執務デスクを離れる。

 スケジュールの調整もあるが、ひとまずファイリングを済ませてしまおう。

 応接テーブルに向かい、そこに置かれた資料を一枚一枚確認する。

 それからキャビネットへ向かい、必要なバインダーを手に取った。その中に資料を綴じていく。


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