アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
1.
「アイヴィーは結婚しないのか?」
ある日何の脈絡もなく、シンドラー王子は私に尋ねた。
今まで恋人はいないのかだの、休暇を誰かと過ごしたらどうだだの、どれも遠回しだったのに……。
誰だ、シンドラー王子によけいなことを吹き込んだ奴は!!
私の昇級を疎んだ侍女に違いない。
私の昇級によって仕事内容が変わった、もとい上級貴族 (未婚で結婚相手として優良な男性)との接する場を奪われたメイド達からの突き刺すような視線はこの1ヶ月で嫌というほど感じている。それと同時に真面目に働いている同僚達から感じる視線はどれも友好的である。
だから無視していたというのに、まさかシンドラー王子にいらぬことを吹き込むとは……。
私を含めた一部の使用人達は、給料をもらっているくせに結婚相手探ししかしようとしないハイエナ達の仕事までこなしていたのだ。同じ給料なのに……という不満を押し殺し、元を正せば彼女達の家が納めたお金も少しはあるのだ、と自分に言い聞かせながら手を動かしていた。
「アイヴィーは結婚しないのか?」
ある日何の脈絡もなく、シンドラー王子は私に尋ねた。
今まで恋人はいないのかだの、休暇を誰かと過ごしたらどうだだの、どれも遠回しだったのに……。
誰だ、シンドラー王子によけいなことを吹き込んだ奴は!!
私の昇級を疎んだ侍女に違いない。
私の昇級によって仕事内容が変わった、もとい上級貴族 (未婚で結婚相手として優良な男性)との接する場を奪われたメイド達からの突き刺すような視線はこの1ヶ月で嫌というほど感じている。それと同時に真面目に働いている同僚達から感じる視線はどれも友好的である。
だから無視していたというのに、まさかシンドラー王子にいらぬことを吹き込むとは……。
私を含めた一部の使用人達は、給料をもらっているくせに結婚相手探ししかしようとしないハイエナ達の仕事までこなしていたのだ。同じ給料なのに……という不満を押し殺し、元を正せば彼女達の家が納めたお金も少しはあるのだ、と自分に言い聞かせながら手を動かしていた。