アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
 二人並んでアイスのスコップを続け、コーンに歯を立てた頃、見慣れた二人組がこちらへと向かってくるのが見えた。

「アイヴィー、久しぶり」
「隣にいるのってまさか、ディートリッヒ様!?」

 アッシュ家の使用人になったと伝えてあるセルロトはあまり驚いた様子はないが、フランカはええ!? っと大げさなほどに驚く。

 セルロトから伝わっていると思ったが、彼はいたずらが成功したように笑うだけ。

 もしやセルロト、ダブルのアイスを奢られたのを根に持って……。いや、ただこの反応を楽しみたかっただけか。
 セルロトは慌てる恋人を愛らしいものを見るかのように、慈愛に満ちた瞳で見つめている。

 仲がいいのは結構なことだが、さっさとフランカを落ち着かせてほしい。

「え、結婚式に出席出来るようなドレス、今から仕立てれば間に合うかしら? そうだ。私のもだけど、セルロトの服はどうすれば!? っと、その前にシンディに報告? 城ではもう噂になっているのかしら? 見守り隊の人達から詳しい話を聞かないと! ああ、もう! この前、アイヴィーがお店に来た時の言葉を鵜呑みにするんじゃなかったわ!」

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