アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
きっと大好きなお兄さま相手にそんなこと言えなかったんだろうな~。
「お言葉ですがラティリアーナ様」
「何よ!」
ここはやはり私が直接意思表明をすべきなのだろう。
キッと睨みを聞かせるラティリアーナ様に向けて、精一杯の真面目な表情で私の気持ちを伝える。
「私はアッシュ家のメイドでございます。主人であるディートリッヒ様に忠誠は誓えども、仕えるべき方の妻になることは決してございません」
もしもラティリアーナ様の怒りの矛先が、『私みたいな下級貴族がメイドとして仕えていること』ではなく『下級貴族が愛おしいお兄さまの妻になるかもしれないこと』ならば、本来そんな感情を抱く必要などないのだ。なにせそんな事実ないのだから。
「なのでご安心ください」
深く頭を下げると、頭上では些か声が大きすぎる内緒話が開始される。
「どうなっているのよ、ウィング。これって隊から流れてきた正式情報でしょう?」
「そのはずですが……」
「結ばれたはずなのに何で当人がその気じゃないの。これじゃあ私、花を飾る前のラスボスの役どころかお兄さまの恋路を邪魔しているみたいじゃない」
「お言葉ですがラティリアーナ様」
「何よ!」
ここはやはり私が直接意思表明をすべきなのだろう。
キッと睨みを聞かせるラティリアーナ様に向けて、精一杯の真面目な表情で私の気持ちを伝える。
「私はアッシュ家のメイドでございます。主人であるディートリッヒ様に忠誠は誓えども、仕えるべき方の妻になることは決してございません」
もしもラティリアーナ様の怒りの矛先が、『私みたいな下級貴族がメイドとして仕えていること』ではなく『下級貴族が愛おしいお兄さまの妻になるかもしれないこと』ならば、本来そんな感情を抱く必要などないのだ。なにせそんな事実ないのだから。
「なのでご安心ください」
深く頭を下げると、頭上では些か声が大きすぎる内緒話が開始される。
「どうなっているのよ、ウィング。これって隊から流れてきた正式情報でしょう?」
「そのはずですが……」
「結ばれたはずなのに何で当人がその気じゃないの。これじゃあ私、花を飾る前のラスボスの役どころかお兄さまの恋路を邪魔しているみたいじゃない」