アイヴィーの花冠 ~シスコンと恋愛を拗らせた私はこの度、好きな人の屋敷でメイドとして働くことになりました~
これなら貴族のご令嬢がたまになさるし、大丈夫だ。問題ない。
これで退散してくれれば全ての問題が解決したことになる。
今日はサクッと済んだことへの嬉しさと、どこから沸いたか分からない達成感を感じながら頬を緩ませる。
――けれどそう簡単な話ではなかった。
「とりあえず先日のことは謝りましたけれど、あなたをお兄さまの妻になるに相応しい女性と認めた訳ではありませんから」
「え?」
「当たり前でしょう? いくらお兄さまに思われていても、あなたは所詮男爵令嬢なの。身の程を弁えなさい!」
「はぁ……」
「何なのよ、そのやる気のない声は! 余裕の現れなのかしら?」
なぜ私、ラティリアーナ様の頭の中でディートリッヒ様の奥さんになることになっているのだろう?
付き合ってすらいないどころか、マリー様を通じて過去の思いを知っただけ。
過ぎてしまったことを掘り返して、さらに進展させるなんて……。
まさかフランカの怒濤の勘違いが色々なルートを通じて、ラティリアーナ様の耳にも入ったとか?
でもそれならディートリッヒ様に直接尋ねればすぐに解決するだろうに。
これで退散してくれれば全ての問題が解決したことになる。
今日はサクッと済んだことへの嬉しさと、どこから沸いたか分からない達成感を感じながら頬を緩ませる。
――けれどそう簡単な話ではなかった。
「とりあえず先日のことは謝りましたけれど、あなたをお兄さまの妻になるに相応しい女性と認めた訳ではありませんから」
「え?」
「当たり前でしょう? いくらお兄さまに思われていても、あなたは所詮男爵令嬢なの。身の程を弁えなさい!」
「はぁ……」
「何なのよ、そのやる気のない声は! 余裕の現れなのかしら?」
なぜ私、ラティリアーナ様の頭の中でディートリッヒ様の奥さんになることになっているのだろう?
付き合ってすらいないどころか、マリー様を通じて過去の思いを知っただけ。
過ぎてしまったことを掘り返して、さらに進展させるなんて……。
まさかフランカの怒濤の勘違いが色々なルートを通じて、ラティリアーナ様の耳にも入ったとか?
でもそれならディートリッヒ様に直接尋ねればすぐに解決するだろうに。