政略結婚ですが、クールな旦那様の溺愛が始まりました
「わかりました。母には私から伝えておきます」
「助かるよ。あと、御門家が懇意にしてる店だから、不足はないと思う。でも、わからないことや困ったことがあれば、いつでも連絡して」
「はい。ありがとうございます」
「ヘアメイクもこちらで手配するつもりだが、すみれさんが懇意にしてる店があるなら俺が交渉するよ」
「いえ、そんな人はいません」
すみれがヘアメイクを頼むのは、パーティーのときくらい。それも、通っている美容室のスタイリストに髪だけお願いしている程度だ。
メイクはいつも自分でしているし、他の人が嫌というわけでもない。
「それなら、こちらで手配しておく。ドレスができないとヘアメイクも決められないが、今からだとあまり時間はないからタイトなスケジュールになると思う」
婚約披露パーティーも結婚式も、ドレスはオーダーメイドになるそうだ。慧の父に当然のように言われ、すみれはすぐに承諾した。
まずは、来週末に採寸。その日にデザイナーも同席するそうで、慧と彼の母も一緒に行くことになっている。そこからデザインしてもらい、制作に移るそうだ。
期間は、たったの三か月。生地などの発注も必要だと考えると、とても無理を言っている。
しかし、先方が断らないということは、御門家は顧客の中でも最上位なのだろう。
六条では、決してできないことだ。時間をかければ可能だとしても、会場も衣装も御門のように手配できない。
これだけ歴然の差があるというのに、慧と結婚するなんて……。未だに腑に落ちていないし、彼は本当にこれでいいのかと思ってしまう。
相変わらず、慧の真意はわからないまま。そんな中、唯一わずかに安心できたのは、彼の両親が優しかったことだ。
冷遇されると思っていたのに、彼らはすみれに対して何度も柔和な笑みを見せた。
もっとも、それはそれで不思議だったし、少しだけ不気味でもあるのだけれど。
そんなすみれの気持ちを余所に、順調に婚約披露パーティーを迎えた――。
「助かるよ。あと、御門家が懇意にしてる店だから、不足はないと思う。でも、わからないことや困ったことがあれば、いつでも連絡して」
「はい。ありがとうございます」
「ヘアメイクもこちらで手配するつもりだが、すみれさんが懇意にしてる店があるなら俺が交渉するよ」
「いえ、そんな人はいません」
すみれがヘアメイクを頼むのは、パーティーのときくらい。それも、通っている美容室のスタイリストに髪だけお願いしている程度だ。
メイクはいつも自分でしているし、他の人が嫌というわけでもない。
「それなら、こちらで手配しておく。ドレスができないとヘアメイクも決められないが、今からだとあまり時間はないからタイトなスケジュールになると思う」
婚約披露パーティーも結婚式も、ドレスはオーダーメイドになるそうだ。慧の父に当然のように言われ、すみれはすぐに承諾した。
まずは、来週末に採寸。その日にデザイナーも同席するそうで、慧と彼の母も一緒に行くことになっている。そこからデザインしてもらい、制作に移るそうだ。
期間は、たったの三か月。生地などの発注も必要だと考えると、とても無理を言っている。
しかし、先方が断らないということは、御門家は顧客の中でも最上位なのだろう。
六条では、決してできないことだ。時間をかければ可能だとしても、会場も衣装も御門のように手配できない。
これだけ歴然の差があるというのに、慧と結婚するなんて……。未だに腑に落ちていないし、彼は本当にこれでいいのかと思ってしまう。
相変わらず、慧の真意はわからないまま。そんな中、唯一わずかに安心できたのは、彼の両親が優しかったことだ。
冷遇されると思っていたのに、彼らはすみれに対して何度も柔和な笑みを見せた。
もっとも、それはそれで不思議だったし、少しだけ不気味でもあるのだけれど。
そんなすみれの気持ちを余所に、順調に婚約披露パーティーを迎えた――。