政略結婚ですが、クールな旦那様の溺愛が始まりました
十八時に始まったパーティーは、始終和やかな雰囲気に包まれていた。


招待客は、錚々たる人物ばかり。もちろん、九割近くが御門家のゲストだ。
大手企業の社長や重役、財界政界の者、芸能人。海外からの招待客も多く、御門の力を目の当たりにした。


すみれは、慧の隣で笑顔を保つので精一杯。ほとんどが温かい眼差しだったが、ときに鋭い視線も受けた。


ただ、すみれは冷たくされることに慣れている。緊張はしていたが、たった三時間だと思うと、想像よりもつらくはなかった。


挨拶をしていく中で、何人ものゲストがすみれのドレスを褒めてくれる。


表にはシルバー、裏にはゴールドのチュールを重ねたインポートタイプのドレス。全体にビーディングが施され、動くたびにキラキラと光る。


デコルテが美しく映えるオフショルダーに、淑やかさのある七分丈。華やかでありながら、繊細で上品なデザインになっている。


靴も、このドレスに合わせて作られたもの。白にもシルバーにも見えるカラーに、ドレスのビーディングを引き立てるようなチュールレースがあしらわれている。


首元には、大きなウェディングジュエリー。
ダイヤモンドをマイクロセッティングした花がいくつも並び、レースのようなデザインになっている。立体的で華やか、けれど甘すぎない。


大人フェミニンとでも言うべきか。トータルコーディネートの中に、上品さと華やかさと可愛さが絶妙なバランスで成り立っていた。


「ずっと立ちっ放しだけど、大丈夫か? 俺は抜けられないが、すみれさんは休憩してもいいから」


なによりも、慧が何度もこうして気遣ってくれる。それがありがたくて嬉しくて、つらさなんて吹き飛んだ。


「大丈夫です。最後まで御門さんの隣にいさせていただきます」


八センチのヒールも、身体にぴたりと沿うドレスも、決してラクではない。むしろ、足の痛みも動きにくさもあるが、彼のおかげで頑張れた。

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